今年は「夏バテ」ならぬ「秋疲れ」という言葉が流行っているように、巷では体調を崩す人が増えています。みなさんはいかがですか?
疲れているとついついおろそかになるのが食事です。このような時は栄養バランスよりも満腹感を求めるため、手短にあるものをつい口にしてしまいます。一見特に問題はないのですが、この食事をとりこまれた身体は何か言い分があるようです。
たとえば、カップラーメンを食べます。でも、なぜかもの足りなくお菓子に手を伸ばします。さらに今度はしょっぱいもの、あるいは硬いものが食べたいとばかりにお煎餅に手を伸ばしたりするものです。一方で栄養バランスのとれた食事を食べた時は、習慣化していない限り、お菓子など特に欲しません。食べたとしても果物、たとえスナックだとしても少量で満足します。
この二つの大きな違いは何か?
それは、前者は「満腹感」を満たす食事であり、「後者は「満腹感+満足感」の食事だからです。食事にはこの「満足感」といのは非常に重要です。いいかえれば、それは健康を維持するために必要な栄養を食事から摂取できたかどうかの脳からのOKサインとも受け取れるからです。
身体は食事から摂取した栄養とエネルギーにより動かされているので、それらが個体の要求に適しているかどうかはその個体の状態、つまり心身の健康を左右します。
American Journal of Psychiatryは「ある種の栄養が不足している子供は攻撃的で社会性に欠く」という研究結果を発表しています。不足傾向にある栄養素は亜鉛、鉄、ビタミンB群とタンパク質で、これらの栄養素が欠如するアンバランスな食生活は、精神機能に障害を与え、感情的でストレスや社会への対応力が低い人間になると結論付けています。
実は栄養のアンバランスと犬の攻撃性についての報告がAmerican Medical Center of South Californiaでされています。それは、「穏やかで精神的にも安定した犬には生物価の高い動物性タンパク質、脂肪とオメガー3脂肪酸」が重要であると結論付けています。
アミノ酸のバランスが悪いタンパク質源には、心臓の健康に重要なl-タウリンやl-カルニチンが不足し、一方でアミノ酸バランスの良い動物性タンパク質源にはそれ以外にも、精神安定、内臓、被毛、目や脳をサポートする栄養素も含まれています。
さらに動物性タンパ質の低い食事では血糖値が不安定で感情の起伏が激しくなるが、動物性タンパク質と脂肪が必要量を満たしている食事は、血糖値が安定するため穏やかで集中力があるとも言っています。
脂肪においては、必須脂肪酸の供給以外にも満足感、脱水予防、精神安定に重要な因子であり、中でもDHA血中濃度の低い犬は攻撃性が高かったことから、DHAの重要性を強調されています。
従来は、動物の問題行動や行動異常を薬物や行動修正により治療するのが中心でしたが、このように栄養素との関連が解明されてくると、オーナー様にも愛犬にも負担の少ないアプローチがあるかもしれませんね。
食事内容やそのバランスが個体に適しているかどうかの微調整は、愛犬の心身の健康の安定に必須であり、ヒトと幸せに暮らすことのできる大切な方法です。 |
|
===>続く
|
|