日笠 克枝のホリスティック コラム GREEN DOG ホリスティック・ケアカウンセラーのコラム
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ホリスティックケア・カウンセラー 日笠 克枝
日笠 克枝 -Katsue Higasa -
ホリスティックケア・カウンセラー、ペットマッサージセラピスト、愛玩動物飼養管理士1級、ドッグライフカウンセラー
動物関連専門学校を卒業後、福祉関係の仕事を経てGREEN DOGへ。チーフカウンセラーとしてこれまで1000件以上の犬の健康・食事・しつけの相談を行う。産経新聞の専門家ブログ「iza!(イザ!)」でもブログ連載中。専門学校での特別講義やセミナーなどでの講師としても活躍中。食事のこと、ケアのこと、「ホリスティック」な視点で綴ります。
思いがけない救急事故

こんにちは。ホリスティックケア・カウンセラーの日笠です。
以前、人の子どもがパンやこんにゃく入りゼリーを喉に詰まらせたという事故がニュースで取り上げられていましたが、食べ物を喉につまらせる事故は以前からよく報告されています。中でも餅、ご飯(おにぎり含む)、飴、団子などを喉に詰まらせ、病院に運ばれる子どもや高齢者は今も昔も多いようです。

しかしこのような事故は人に限ったことではありません。私たちのパートナーも異物を飲み込んだり、食べ物が食道に詰まったりすることがあります。そしてそのような事故は予期せぬ時に起こるのです・・・。

これはお恥ずかしい話ですが、つい先日、我が家で起こった事故です。
夕食が終わって家族団らんのひととき、テーブルの上にはデザートのりんごがありました。りんごは我が家のパートナーの大好物!その日もりんごを食べている私たちの姿を熱い視線で凝視していました。パートナーにも少しおすそ分けと思って、パートナー用に小さく切ったものを少しずつあげていたのですが、少し目を放した隙に「バク!!」。振り向くとりんごの塊を銜えたパートナーがいました。

さすがに大きすぎるため、「はい、あ~んして。」と一旦銜えたりんごを取り出しました。うちのパートナーは体重3kgの小型犬。この時は人用に1/8個の大きさに切ったりんごを銜えていました。普段からオーナーの指示で口の中を開ける練習をしていたので、嫌がるものの容易にりんごを取り出すことができました。

ただ、本人的には納得いきません。「りんごを早く食べたい!」そんな彼の気持ちは手に取るようにわかりました。もし今回銜えたものが異物、つまり食べてはいけないものでしたら、食べさせるわけにはいきません。しかし今回は食べ物。そしてりんごは今まで何度も食べていて、多少大きくても自分で飲み込める大きさに噛んでから飲み込んでいました。そのため、「少し大きいかな」と思いながらも「早く食べさせてあげよう」と、1/16個(1/8個を半分にしたもの)をあげました。

ところが、この判断が悪夢の始まりでした。しばらくすると「オェ・・・、オェ・・・」っとりんごの小さな欠片と白い泡状のものを嘔吐しました。「もう、慌てて食べるから。」はじめはそう言って笑っていました。しかしこの症状は治まりませんでした。普段と様子が違い、吐かせるための応急処理をしましたが症状は治まらず、時間だけが過ぎていきました。随時、舌の色を確認していましたが、だんだん紫色に。チアノーゼ(酸素欠乏状態)です。時計を見ると21時前、近所の動物病院は閉まっている時間のため、すぐに夜間救急動物病院に連絡をとり、受診できるよう手続きをお願いしました。

病院に向かう車の中では、パートナーを励ましながら色々なことが脳裏を過ぎりました。「死んでしまうんじゃないか」と思うと早く病院に連れて行きたいという気持ちと焦りが出てきます。しかし冷静な判断と安全運転をしなければ結果的に到着時間が遅れたり、二次的な事故が起こってしまったりします。また私の気分が動揺していることで、パートナーを余計に不安な気持ちにさせているのではないかということも気になりました。

また社会的な不便さも感じました。人の場合は緊急の状態だと救急車がありますが、動物のための救急車はほとんど普及していません。また夜間対応の救急動物病院数も少なく、私が今回お世話になった病院も自宅から車で1時間ほどかかる場所にありました。

病院に着くとすぐに診察が始まり、レントゲンの検査ではりんごが食道に詰まっている様子をはっきりと確認することができました。その後、全身麻酔をかけ、内視鏡で食道の様子を見ながら詰まったりんごを胃の中に押し込む処置をしてもらい、私のパートナーは一命を取り留めました。

今回は「これくらい大丈夫だろう」というオーナーとしての甘い判断から起こった事故ですが、私が今まで認識していた以上に誤飲や食べ物が詰まる事故は多いようです。アニコム損害保険株式会社が2008年9月に発表した内容によると、時間外診察・夜間診療における給付金請求データを疾患(症状)別に集計したところ、「異物の誤飲・誤食」が最も多かったそうです。

ただ今回幸いだったのは、パートナーのそばに私がいたこと。もし今回と同じことが留守番中の寂しさを紛らわすためのおやつで起こっていたら、私はパートナーの異変に気づくことができませんでした。

思いがけない事故を防ぐためには、
・パートナーの届く範囲に原因になりそうなものを置かない
・比較的大きな欠片を飲み込む危険性のあるものはオーナーの目の届く範囲で食べさせる
・パートナーの普段の食べ方や癖、性格などをよく理解しておく

など、日頃からの心がけがとても大切だと感じました。また、救急時に対応してくれる動物病院の情報や、応急手当の知識を身につけておけば、万が一の場合も比較的落ち着いて行動することができます。インターネットでも情報を調べることができますので、活用してください。

今回の私の失敗が少しでも皆さまのお役にたてますように。

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